2018年11月19日月曜日

スマートフォンの夢

  中国の思想家荘子は、蝶になり自分の周りを飛ぶ夢を見たときに「一体蝶になっている自分が夢なのか、それとも自分は本当は蝶で人間になっている夢を見ているのか」と考えたと言われている(胡蝶の夢)。
 今の高校生はスマホを持つようになってから、ずいぶんスマホに支配されるようになったように見える。志向館に来ている高校生を見ても、少しの時間があればスマホを触る生徒がほとんどだ。まるでスマホのほうが現実の世界で、現実のほうが夢の世界(おまけ)のように感じているのではないかと思うほど。
 社会人ならいやおうなしに社会に引き戻されるが、ただでさえ、社会と隔絶しがちな学生にはどちらが夢かは価値から判断するのは難しいのだろう。数年前ネット依存が話題になっていたが、そこまではいかないにしても、現実の重要性が下がることが現代社会にはたくさんあるのだろう。文明の利器・夢の機械であるスマホは役に立つことは間違いないが、うまく付き合うのは難しい。                   

徳野

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